坂庭修 問わず語り

出がらしにだからこそできる役目や若い奴らに残せることがあるんじゃないか

イトトンボって知ってますか?

 小学生の頃は横浜の草むらの膝の高さで普通に見かける昆虫で珍しいものはなかったが、羽ばたきは見えず、青や黄色の模様のついた細い糸のような体がスーッと草の間を移動するのを見るのが好きだった。
 それ以来身近で見かけることはなくなったが一昨年、黒姫山から降りた水辺で何頭かを見かけ嬉しくなった。

 それが今日、デイサービスに行って留守の母の部屋を掃除していたら、写真のイトトンボが網戸の内側にいて、外に出ようともがいていた。昔よく見たなじみの奴だ。アオモンイトトンボのオスである。長さ3センチほど。腹部の先に鮮やかな青い色、胸部には緑色のライン。珍しい種類ではない。でもやはり、かわいい。トンボは好きだ。
 でも、どこから部屋に入ってきたのだろう?第一こんな住宅地にいるとは思ってもいなかった。ウチの池?ここに住んで50年経つけど、初めての来訪者かも。
 羽根をつかむのはルール違反と知りつつ、捕まえる方法がそれしかなかったので、そっとつまんで窓の外のぼろきれに止まらせたのがこの写真。元気でね。