坂庭修 問わず語り

出がらしにだからこそできる役目や若い奴らに残せることがあるんじゃないか

衛星通信経由で緊急SOSが可能に

 7月30日、アップルはiPhoneで圏外でも衛星通信経由で緊急SOSを発信できるサービスを開始したと発表した。
 私のように山登りをする人間にはありがたい機能だが、今の私の古いiPhoneでは使えない。
 こんな機能がもっと昔にあれば良かったと、思う。上の写真は私が若い頃受け持っていたクラスの子どもたちである。この中の一人が地方の国立大学に進学し、ワンゲルに入って南アルプス沢登り中、落石を頭に受け滑落して亡くなった。
 少し経ってからこの事実を知ってお線香をあげに自宅に伺った時、母親が「連絡する手段はなかったんですかねぇ。」と悲しそうに言ったのを覚えている。山奥のそれも沢筋では携帯電話の電波は届かない。衛星電話しか通信手段はない。当時巨大で高価な衛星電話を大学生が山に持っていくなどあり得なかった。
 今なら110番通報が可能でヘリが飛べたかも知れない。

 とても素敵な生徒だったH君。生きていれば53歳だね。この写真に写る出席番号が君のひとつ前のH君は中学校の体育の先生になりました。君にあの世でもう一度会って、中学校の楽しかった頃のことや山登りの話をしたいな。