坂庭修 問わず語り

出がらしにだからこそできる役目や若い奴らに残せることがあるんじゃないか

コウモリをいじめないで!

 

 今日、大型量販店で買い物をしていて発見したのが下の写真のもの。殺虫剤や虫除けグッズのコーナーにあったが、初めて見た。驚いた。
 そんなにコウモリに困っている人がいるのか?コウモリは害獣?彼等は何も悪さをしないのでは?家に巣を作られる?糞に困る?かなぁ。今の機密性の高い住宅にはコウモリが入り込む隙間はほとんどない。
 街中にいるのはアブラコウモリといって小鳥ほどの大きさの小さくかわいい奴だ。彼等はカやガなどの飛行する昆虫を食べる。時によっては夜飛び立ったセミなども襲われ、朝、硬い頭部や羽根が落ちているときがある。巣など全く人の分からないところに作るし、糞など見たことはない。
 そもそも「コウモリ」だと認識されているのか?街中には結構いる。身近な、飛ぶ「ホ乳類」なのだ。夕方街灯や広告灯などに集まる昆虫を狙って何匹も飛んでいる。学校の校舎にはかなりの確率でいる。夏の夕方、部活動が終わる時間に生徒の頭上をたくさん飛んでいるが、誰もコウモリだとは思っていない。校舎のどこかに巣があるのだが、見つけたことは1回あるだけだ。
 一般人が見かけても鳥だと思われているか、全く気にされていないかであり、「あっ、コウモリが飛んでる。」と教えると驚かれる。コウモリは洞窟にいるものだと思っている。黄金バットじゃあるまいし(歳がばれる)。
 飛び方が鳥とは全然違う。カクカクと電撃的に方向転換する。鳥にはできない飛び方である。コウモリの視力はほとんどなくて、口から発する超音波が跳ね返ってくるのを耳などで捕らえ、障害物を回避したり、飛んでいる小さな昆虫さえ感知して、空中で捕らえるすごい能力を持つ。
 昔、このコウモリが発する超音波を、人間が聞こえる周波数まで落として聞く機械を手に入れた。バットディテクターという。コウモリ好きな人の自作である。今も持っているが、これで聞くと確かにコウモリが鳴いているのが分かる。
 でも下のようなグッズが出るということは、ニーズがあるのだろう。でも、愛すべき、同じホ乳類である隣人をいじめないで欲しい。彼等は静かに生きているのだから。