関東甲信、東海の梅雨明けが発表された。
梅雨はいやなシーズンだが、これから猛暑の毎日だと思うと気が重い。
夏と冬とどちらが好き、と問われれば「冬!」と答える。寒いのは着ればどうにかなるが、暑いのは裸以上脱ぎようがない。雪山が恋しい。
今日も暑かった。
梅雨が明けて困るのは、毎日の庭の水撒きだ。日当たりがいいので、地植えのものはまだ良いのだが、鉢植えのものはすぐ土が乾き、植物がしおれる。猫の額ほどの庭だが、たぶん100種を超える植物が植えられていて、家屋の東、南、西に水を撒くと40分はかかる。忙しい朝にはできず、つい夕方になる。蚊に刺されるのが嫌なので長袖長ズボンを着用し、これがまた暑い。
先ほども陽が陰ってきたので撒いた。梅の木からセミが飛び出してきて、下屋の柱にとまろうとしてとまれず、落下した。飛び立ちかたも断末魔的に見えて、落ちた場所を探すとじっと動かないアブラゼミがいた。
アブラゼミは小学生の頃過ごした横浜でよく捕ったセミだ。羽根が茶色であまり好きなセミではなく、セミの種類としては価値が低かった。羽根が透明で胸に緑の模様があるミンミンゼミは憧れだったがほとんどいなかった。今住んでいるところではミンミンゼミが鳴いている。
聞けばアブラゼミは減少しているらしい。一方、冷凍のアブラゼミを売っているサイトもあって驚いた。昆虫食用らしい。イナゴやザザムシは食べられるけど、セミは食べたくないな。
そういえば近年、ヒグラシの「カナカナカナ」という夕方の声も聞かなくなった。温暖化の波は昆虫の生息域にも及んでいる。
このアブラゼミ、地上に出て1,2週間の命がもうつきようとしているのかも知れない。恋の相手は見つかったのだろうか、子孫を残すという生物のミッションを終えることができたのだろうか?